絹繊維のスレについて・・・
擦れ(スレ)が発生

今回のビフォアフターはコートのスレ直しです。

 

着物の生地には絹(シルク)が一般的に使用されている事が多いです。

絹という繊維は非常に繊細で扱いが難しいのですが、肌触りがなめらかで上品な光沢があります。その他にも吸湿性・放湿性にも優れています。
デリケートな素材である絹は擦れることにより繊維表面に傷がつき、目には見えないほど細かく繊維が毛羽立ちます、これが原因で生地表面の光の屈折率が変わり乱反射し白くなったように見えます、これが擦れ(スレ)と呼ばれるものです。

さらに、水に濡れると絹繊維が膨潤し生地表面の摩擦係数が上がり、さらにスレが発生しやすくなるのです。
絹は水に弱いと言いわれるのはこれが理由なのです。

ですので「絹繊維の着物や洋服に何かをこぼした時に濡れたおしぼりなどで汚れた部分をこする」のは絹繊維にとっては一番やってはいけないことなのです。

他にも、吸湿性が良い絹は着用中に汗もよく吸いますので、脇で帯と擦れたり鞄と擦れてなど、スレ発生の原因は様々です。
そして、一度傷ついた繊維はもとには戻りません。ですが、繊維の毛羽立ちを抑えて目立たなくすることは可能なのです。
今回のビフォアフターではそういった処理を行い、スレ直しをしています。

 

 

絹製品に付いたシミも、当店であれば、生地を傷めないように処理する事が可能です。
着物やブラウス、ネクタイなど、絹を使った生地にシミがついた場合は、ご自身で触らず、出来るだけ早めに当店にお持ちください。

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