落款のある着物

先日委託販売でお着物をお預かりしておりますお客様と(当店と長年お付き合いのあるお客様で,来年で90歳を迎えるとは思えないほどの元気な私の尊敬する方です)、お着物の販売値段の見直しをしていると、以前から着物に付いている落款(らっかん)が不明だったお着物の作家さんが判明しました。
このお客様は、とにかくいろんな事をご存知で私もいつも色々教えて頂くのですが、いろんな作家さんとも交流のある方なのです。
この着物の作家さんもお知り合いとのこと・・・・驚きでしかありません!!

 

 

何度見ても分からなかった落款が「鬼」だとわかった時は嬉しかった~!!
そうです「鬼島武司」作家さんの作品です。生地柔らかものでもないし 墨絵だしまさかの加賀友禅のお着物だった事とにも驚きです。

 

 

加賀染振興協会の厳しい落款制度の認可を得た本加賀友禅作家・鬼島武司さんの作です。
加賀の鬼才・鬼島武司氏が描く古典の技と現代の感覚が融合した本加賀友禅付下げです。
残念ながら筆を置かれたので新たに作品が作られることはないようです。
加賀の鬼才とも言われた鬼島武司氏。
由水一門として伝統をしっかりと受け継ぎながらも友禅作家になる前の広告代理店でのグラフィックデザイナーという 異色の経歴によって、独特の美しい感性を魅せてくれる作家です。

このようにおくみか衿先に落款があるお着物があります。
落款とは落成款識(らくせいかんしき)の略語です。着物に記された落款の示す意味、それは「作家が仕立てた証である」ということです。
落款があることで作者や製作工房を特定できるので、その着物が有名な作品だと分かれば価値を知ることができます。
お持ちのお着物にこの 落款があるか一度タンスのお着物を確認すると 新たな発見があるかも・・・・・
このお着物は只今オンラインショップにて出品中です。ご興味のある方は是非ご覧くださいね。

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