今回のビフォアフターは、振袖の袖丈を寸法直しした際のスジ消しです。
一般的にお着物の身幅や裄（ゆき）、袖丈の寸法を出した際に、元々の寸法の縫い目の汚れた部分が外に出てくるため、折れ目がくっきりと残ります。
この折れ目が普通に洗っただけでは取れないので、”スジ消し”処理を施します。
黒く汚れた部分は染み抜き（スジ洗い）を行います。
折れ目は、ただアイロンを掛けただけでは取れないので、蒸気で蒸しながら引っ張ってスジを伸ばし、それからアイロンがけを行います。
縫い目の境目になっていた部分ですので、ほどいてみるまでは分からないものですが、長く着ていたり古い着物であればこうなっている事が多いです。
寸法を縮める場合は折り目が出てこないので問題ないのですが、今は親御様より子供さんのほうが身長が高いことが多く、裄や身丈を出される方がほとんどです。
成人式にお使いになられる振袖などで、寸法を変える場合はお早めにご相談頂く事をお勧めいたします。
